看護の統合と実践(4):国際化と看護
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発行 : 2025年1月

サイズ : B5判 256頁

ISBN-10 : 4-8404-8473-2

ISBN-13 : 978-4-8404-8473-2

商品コード : 308010350

在庫 : 在庫あり(申込可)

看護基礎教育テキスト

ナーシング・グラフィカ

看護の統合と実践(4):国際化と看護

発行 : 2025年1月

サイズ : B5判 256頁

ISBN-10 : 4-8404-8473-2

ISBN-13 : 978-4-8404-8473-2

商品コード : 308010350

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●海外の第一線で活躍する著者の実体験に基づく事例を通して、今のグローバルな看護の視点が学べます。

●国内での多様な文化背景をもつ患者に向けた看護や支援の例が充実。臨床での在留・訪日外国人患者への対応がイメージできます。

●言葉の壁、医療通訳、保険制度、在留資格などの社会的な問題について深く取り上げています。

●グローバル化によって引き起こされる感染症への対策やリスク管理について学ぶことができます。


「はじめに」

「シラバス・授業計画案」

著者

大手前大学国際看護学部教授 大橋 一友 編集

大阪信愛学院大学学長 岩澤 和子 編集

2,860 円(税込)

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目次

【動画でチェック】
●海外における国際化的な看護〈動画〉
●国際的な災害支援〈動画〉
●国内における国際的な看護〈動画〉
●病院に通訳がいたらいいのにな〈動画〉
●つかって安心医療通訳―医療通訳をつかってみましょう―〈動画〉

・はじめに
・本書の特徴
・世界で行われている『国際化と看護』
・国名略称・通称一覧

【1 グローバルに看護を考えるということ】
■1 グローバルな看護職
1 なぜ「国際化と看護」を学ぶのか
2 日本の医療の国際化
3 国際看護を行う看護職に必要な能力とは
・1 言語の壁を低くする
・2 外国人を含むすべての対象者とコミュニケーションできる
4 未来のグローバルな看護職へ
■2 国際看護の変遷
1 国際保健
2 国際看護の名称
3 イーミックとエティック,文化ケア
■3 国境を越える人の社会的動向
1 地球規模で考える健康
2 日本社会のグローバリゼーション
・1 日本に住む外国人(在留外国人)
・2 日本を訪れる外国人(訪日外国人)
・3 非正規滞在者
・4 日本の医療を求めて訪れる外国人患者:医療インバウンドと医療ツーリズム
・5 外国に渡航する日本人
3 グローバル化する日本の医療の中で知っておくべきこと
・1 言葉の壁を乗り越える
・2 文化への配慮
・3 宗教への配慮
・4 母国の医療システムへの配慮
4 海外に広がる看護の場
・1 医療協力
・2 海外の看護資格を得て外国で働く
・3 国際機関で働く
■4 臨床現場からみたグローバルな看護
1 外国人患者が抱える背景の変遷
2 臨床現場で求められるグローバルな看護実践能力
・1 患者ニーズの多様化・複雑化に対する看護実践能力
・2 さまざまな職種・関係者と協働する看護実践能力
・3 キャリア形成のしかたや働き方を自分で選択できる能力

【2 地球規模の健康課題と保健医療を支える機関】
■1 地球規模課題としての社会的健康格差
1 世界における社会的健康格差
・1 5歳まで生きることができない子どもたち
・2 妊産婦の死亡率からみえるもの
・3 感染症と非感染性疾患による死
2 社会的健康格差の背景
・1 貧困
・2 経済格差・所得格差
3 グローバル化が与える健康格差への影響
4 社会的健康格差縮小へのアプローチ
・1 幼年期の子どもへの投資
・2 居住者の健康を促進する都市デザイン
・3 雇用と適切な労働環境の保障
・4 ライフコースを通して提供される社会的保護
・5 ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)を原則とした保健医療システムの普及
5 多分野協働による社会的健康格差対策
■2 世界の保健医療を支える機関と重要な概念
1 さまざまな国際機関
・1 国際連合(UN)
・2 国連の機関や計画,基金
・3 国連の専門機関
・4 その他の国際機関
2 保健医療に関する重要な宣言や概念
・1 アルマアタ宣言
・2 オタワ憲章
・3 ミレニアム開発目標(MDGs)
・4 持続可能な開発目標(SDGs)
・5 リプロダクティブヘルス/ライツ
■3 国際的な協力活動と看護
1 国際保健医療協力活動に関わる機関
・1 国際的な活動機関
・2 日本の政府機関
・3 非政府機関/非営利組織(NGO/NPO)
2 国際保健における日本の役割
・1 ハードの開発援助からソフトの国際保健へ
・2 国際保健における日本の役割
・3 ポスト2015年開発アジェンダ
3 国際協力活動において看護が果たす役割
・1 看護活動の歴史的変遷
・2 戦後の国際協力と看護活動
・3 日本における国際化社会の現状と看護の課題

【3 海外における看護】
■1 国際協力活動で看護師として働くには
1 保健医療プロジェクトに関わる看護職に求められるもの
2 ナイジェリア連邦共和国ラゴス州における具体的なプロジェクトの実施内容
・1 プロジェクトの背景
・2 調査内容と調査方法
・3 調査結果
・4 現任助産師教育の研修内容
・5 今後の活動に向けて
■2 災害現場での看護
1 海外で災害看護を行うこと
2 国際的な災害支援の枠組み
3 日本との違い
・1 衛生環境と保健医療水準の違い
・2 文化・宗教・習慣の違い
・3 治安の違い
4 災害現場での看護
5 支援の終わり方
6 適切な支援
7 サイコロジカル・ファーストエイド
■3 国際協力で取り組む看護の質の向上
1 国際協力の実際と専門家の役割
2 背景とプロジェクトの方針
3 プロジェクト概要
4 プロジェクトのアプローチ
5 プロジェクトの活動内容
・1 臨床研修制度の開発
・2 臨床研修を実施する指導者の育成
・3 モニタリングや監査のしくみづくり・研修ができるしくみづくり
・4 ベトナム全国へ臨床研修を普及・定着させる
6 国際協力に参画した学び
■4 ODA・JICAに関する事例
1 ODAとJICA
・1 有償資金協力
・2 無償資金協力
・3 技術協力
・4 海外協力隊派遣
・5 国際緊急援助
・6 民間連携事業(JICA中小企業・SDGsビジネス支援事業)
・7 市民参加
2 著者が関わったJICA事業
・1 本邦研修
・2 技術協力(短期専門家派遣)
・3 民間連携事業(JICA中小企業・SDGsビジネス支援事業)
■5 バングラデシュにおける日本赤十字社の地域保健活動
1 事業開始の経緯と概要
・1 武力衝突と大規模人口の移動
・2 人道危機と日本赤十字社の活動開始
・3 日本赤十字社の地域保健活動の流れ
2 事業の計画と実施
3 事業成果と課題
・1 医療支援
・2 地域保健活動
・3 研究的取り組み

【4 グローバル化する日本の医療の現場】
■1 日本の医療機関における外国人診療
1 医療における言葉の壁
2 医療における文化・習慣の違い
・1 常識の違い
・2 宗教的な配慮
3 医療制度の違い
■2 外国人を診る日本の医療機関
・1 大学病院の場合
・2 地域の中核病院の場合
■3 医療通訳とは
・1 医療通訳の難しさ
・2 質の良い医療通訳者の選定
・3 現場の看護師への期待
■4 グローバル化する日本の看護
1 看護職のグローバル化
2 海外で学び日本で働く看護師
・1 日本に留学する場合
・2 海外で看護師養成機関を卒業・現地の免許を取得し,日本の看護師免許を取得した場合
・3 経済連携協定(EPA)に基づく看護師候補者の場合
3 看護師の国際労働移動
・1 日本
・2 アメリカ,カナダ
・3 ヨーロッパ
・4 中東
4 共に働くために
・1 言語,文化,習慣,価値観の違い
・2 看護業務

【5 病院における外国人への看護】
■1 在留外国人と訪日外国人の特徴と看護
1 在留外国人・訪日外国人
・1 在留外国人
・2 訪日外国人
2 在留外国人・訪日外国人に対する看護
・1 治療・検査目的で来日する訪日外国人患者(医療ツーリズム)
・2 診療システムの違いに配慮した看護
・3 外国人患者の意思決定支援
■2 外来を受診する訪日外国人への看護
1 概要
2 情報収集
・1 身体的評価
・2 身元や保険加入の有無の確認
3 患者の抱える問題点とアセスメント
4 ケアの方向性と看護の実際
・1 セルフケア不足に対する看護
・2 痛みのコントロールとギプス固定中のケア
5 まとめ
■3 救急搬送されてきた患者への看護
1 概要
2 情報収集
・1 病歴の聴取と身体診察
・2 診療に対する不安へのケア
3 ケアの方向性と看護の実際
・1 患者の意思を確認するための工夫
・2 重症化した患者とその家族へのケア
・3 重症度の高い外国人患者や家族への文化を配慮した看護
4 まとめ
■4 子どもへの看護
1 概要
2 アセスメント
・1 感染防止の対策
・2 コミュニケーションのための対応
・3 治療と食事
3 問題点
4 看護の実際
5 事例を通しての学び
■5 新生児への看護
1 概要
2 アセスメント
・1 コミュニケーション
・2 宗教的理由による食習慣への対応
・3 産科とGCUの連携
3 看護の実際
・1 患者との関わり方
・2 文化的背景や個をとらえた看護
・3 産科とGCUの連携
4 事例を通しての学び
・1 看護の関わりのポイント
・2 事例を通して伝えたいこと
■6 妊産婦への看護
1 概要
2 アセスメント
・1 コミュニケーション
・2 これまでの生活習慣
・3 出産・産後における慣習や信念
・4 支援の状況
3 ケア計画
・1 安心につながるコミュニケーションの工夫
・2 生活背景に応じた産後のセルフケアの促進
・3 産後の清潔への配慮と文化的慣習の尊重
・4 退院後の支援
4 まとめ
・1 工夫した点や看護の関わりのポイント
・2 事例を通して伝えたいこと
■7 感染症の疑いのある患者への看護
〈事例1 頭痛と発疹で受診した留学生〉
1 概要
2 アセスメント
3 問題点と看護
・1 問題点
・2 看護の実際
4 事例を通しての学び
〈事例2 結核を発症した観光客〉
1 概要
2 アセスメント
3 問題点と看護
・1 問題点
・2 看護の実際
4 事例を通しての学び
〈事例3 新型コロナウイルスに感染し療養施設に隔離された非正規滞在者〉
1 概要
2 アセスメント
3 問題点と看護
・1 問題点
・2 看護の実際
4 事例を通しての学び

【6 地域における在留外国人への支援】
■1 地域における看護職の活躍
1 増える在留外国人の数,国籍,在留資格
2 在留外国人の生活環境に対する満足度
3 在留外国人が地域で生活する上で直面する壁
4 地域での看護職の活躍
5 新型コロナウイルス感染症流行時に受けた影響,日常生活上の困りごと
6 新型コロナウイルス感染症流行時における在留外国人を対象とした対応や支援
■2 母子健康支援
〈事例1 母子健康支援〉
1 概要
2 アセスメント
・1 確認すべき内容
・2 明らかになった状況
・3 前回の妊娠・出産から今回の訪問までの経過
・4 課題となる状況
3 支援の実際
・1 出産に向けたケア計画
・2 出産から退院までのケア計画
・3 退院後の自治体における支援の実践に向けて
〈事例2 育児支援〉
1 概要
2 アセスメント
・1 課題となる状況
3 支援の実際
・1 ケア計画
4 外国人への支援で求めらること
・1 個別性のアセスメントと支援体制の構築
・2 外国人へ医療を提供するために考えるべきこと
■3 高齢者への支援
1 概要
2 在日外国人(在留外国人)の高齢者の特徴
・1 在日外国人(在留外国人)の高齢者の多数を占める在日コリアン
・2 在日外国人の高齢者の看護・介護における課題とニーズ
3 アセスメント
4 ケアと支援の計画
・1 在宅療養移行期における支援
・2 地域の特性や社会資源を把握し有効活用する
5 在宅療養者の支援における工夫
・1 安心感につながるコミュニケーションの工夫
・2 文化的背景の理解と尊重
・3 介護保険制度およびサービスに対する説明の工夫
・4 在宅関連専門職の連携・協働
■4 地域における精神看護
1 概要
・1 現病歴
・2 退院後の暮らしと地域での支援の開始
2 情報収集とアセスメント
・1 情報収集
・2 アセスメント
3 ケアの実際
・1 支援の実際
4 地域における精神看護の留意点とポイント
・1 外国人患者へ説明をする上での工夫
・2 非言語的コミュニケーションの重要性
・3 精神疾患や精神科医療に関わる考え方の違い
・4 ノウハウをもつ事業所や行政との連携
■5 がん患者の訪問看護
1 概要
・1 背景
・2 来日後の経過
・3 退院後の経過
2 アセスメント
3 ケアと支援のポイント
・1 支援における問題点
・2 地域における支援
4 外国人に対する訪問看護を通しての学び

【7 国内外における支援の課題】
■1 国内における在留外国人への支援の課題:医療通訳制度確立に向けた取り組み
1 多様な背景,目的をもって地域で暮らす外国人
2 地域における在留外国人患者を取り巻く現状
・1 在留外国人患者の病院での初期対応
・2 在留外国人患者と医療従事者の葛藤
・3 治療場面以外の現状
3 在留外国人への保健医療の現状改善に向けた支援の取り組みと課題
・1 医療通訳制度確立に向けた取り組みと課題
・2 医療通訳者の養成と資格制度
4 在留外国人の医療に関する課題を解決していくために
■2 海外における支援の課題
1 海外在留邦人
2 外国で医療にアクセスするまでの壁
3 医療受診にまつわる問題点
・1 言葉の問題
・2 医療システムの問題
・3 お金の問題
・4 予防接種や薬の違い
・5 専門医
・6 メンタルヘルス(精神科・心療内科)
・7 重症度が高いケース

【8 渡航における感染対策と健康支援】
■1 国境を越える感染症とそのリスク
1 国境を越える病原体
・1 人の移動とそれに伴う社会への影響
・2 不顕性感染のピットフォール(落とし穴)
2 海外からの帰国者にみられる病原体
・1 感染症の鑑別
・2 飛沫核感染による感染症への対応
3 異なる地域の生活に溶け込む人の感染リスク
4 帰国者を受け入れる医療従事者の心構え
■2 感染症の検疫
1 検疫所とは
2 検疫所における看護師(検疫官)の業務
・1 検疫業務,健康相談業務
・2 黄熱の予防接種業務
・3 港湾衛生調査業務
・4 船舶衛生検査業務
・5 輸入食品の監視業務および指導業務
■3 渡航における健康支援
1 トラベルメディスン,トラベルクリニックとは何か
2 トラベルクリニックで提供される医療的介入
3 トラベルメディスンにおける看護師の役割
・1 診察前の役割
・2 診察室内での対応
・3 診察室を出てからの対応
4 トラベルクリニックに必要な備品
5 外国人の受診者に対する配慮

【コラム】
●外国人診療には英語が話せることが必須ではない
●国際看護の学問体系
●ひとりの助産師がラオスで見た世界~青年海外協力隊としての活動~
●NICU Nursingに恋してアメリカへ
●海外で働く日本人助産師
●あなたの病院に外国人の患者が来たら
●外国人患者の受診で体験したさまざまなケース
●日本の病院で外国人が困るケース
●日本で生活する外国人労働者の背景と課題
●ワクチンの同時接種
●季節性インフルエンザの事例から考える「あたりまえ」の違い
●国外で流行する感染症あれこれ~帰国後体調不良者を診たら~
●検疫所における新型コロナウイルス感染症の流行を経て

・看護師国家試験出題基準(令和5年版)対照表
・索引